読書「LeanとDevOpsの科学(Accelerate)」
背景
- 和田卓人氏の「質とスピード」という講演資料で当該書籍を引用していて読まねばと思っていた
- ソフトウェアの保守性を向上させる取り組みを主導していたので、質の向上により開発速度が増すという実感はあった
- しかし、継続的デリバリやDevOpsという観点について全然知らなかったので、書籍を読んで理解する事にした
気になった部分の抜粋とメモ
- Martin Fowlerが「本書に寄せて」という文章を書いており、どのように本書を読めば良いかガイドになった
- “本書の焦点の当て所がIT分野におけるデリバリに限られる、ということーつまり、ソフトウェア開発の全工程ではなく、コミットから本番稼働の段階までにしか目を向けていないという点ーにも注意が必要である”
- それでも十分な説得力があり信頼できるレポート、という文脈で語られていると理解した
- 個人的にデリバリ領域のプラクティスに疎かったので、むしろ良かった
- “本書の焦点の当て所がIT分野におけるデリバリに限られる、ということーつまり、ソフトウェア開発の全工程ではなく、コミットから本番稼働の段階までにしか目を向けていないという点ーにも注意が必要である”
- P.xxvii 「はじめに」
- 初年度(2014年)の研究成果として次のことが判明したと書いてある
- “「ソフトウェアの開発とデリバリのパフォーマンスは、統計的に有意な形で測定可能である」”
- “「高業績の(ハイパフォーマンスな)組織はソフトウェアの開発とデリバリを、他社よりかなり優れた方法で継続的に行っている」”
- “「組織のソフトウェア開発能力が、収益性、生産性、市場占有率を左右する」”
- “「組織文化と技術的プラクティスも重要であり、両者がパフォーマンスに与える影響度も測定できる」”
- 初年度(2014年)の研究成果として次のことが判明したと書いてある
- P.31
- “「組織のソフトウェアデリバリのケイパビリティ(能力、機能)は、組織に競争上の優位性をもたらす」”
- P.32
- “「製品開発に実験的な姿勢で臨める能力が、継続的デリバリに寄与する技術的プラクティスと高い相関をもつ」”
- P.74
- “自社の事業に必須の差別化要因をもたらす中核的・戦略的なソフトウェア製品やサービスを創出・発展させうるケイパビリティ(機能、能力)への投資が重要となる”
- P.75
- “5.2 注力すべきはデプロイとテストの容易性”
- P.93
- “7.1 リーンマネジメントのプラクティス”
- P.108
- “9.1 デプロイ関連の負荷”
- P.124
- “製品や機能の開発から顧客対応に至るまでの全工程の業務フローを可視化して把握するチームの能力”
感想
- デリバリ領域に継続的に投資したい
- 投資の有効性の根拠として当該書籍を利用したい
- どういう順番でケイパビリティ改善と測定をすべきか検討してみないとわからない
- 以下の資料が参考になりそう
- CTOとして招聘されて1年でDX Criteriaを大幅改善するために追求した唯一の成果指標
- DX Criteriaという用語は知らなかった
- DX Criteria (v202104)/企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドライン
- 「DX Criteria( DX基準 )は、日本CTO協会が監修・編纂している企業のデジタル化とソフトウェア活用のためのガイドラインです。」とWebページに書いてある
- 投資判断はCTOレベルが妥当なのだろうか?
- 例えばプロジェクトマネージャーレベルだと、どのように推進すれば良いのだろう?
- 投資という観点だと以下のページに詳しく書いてあるので参考になりそう
- DX Criteriaという用語は知らなかった
- 「LeanとDevOpsの科学」を実際にチームに適用した際の工夫
- このかたはスクラムマスターチームの方のようなので、CTO権限がなくてもできる参考になりそう
- ただ、プロジェクトマネージャーとして担当プロジェクトに適用しているわけではない
- やはり組織的な投資・運用が必要なのかもしれない
- バリューストリームマップを作成して、組織の関係者全員を巻き込むというアプローチで権限者の理解を得ると良いかも知れない
- 日本のDevOps変革を促進するバリューストリームマッピング
- まさにバリューストリームマップの作成から巻き込んでいく作戦の詳細が書かれており参考になりそう
- 『LeanとDevOpsの科学』をきちんと解く 〜Four Keysだけじゃ絶対もったいなくなる話〜
- 測定と改善の運用について詳しくフォローしている
今後
- 将来に備えて、知識が不足している部分の理解を深める
- DevOps
- 継続的デリバリ
- リーンマネジメント
- バリューストリームマップ
- DX Criteria
参考
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