セネカ という哲学者に興味を持ったので「セネカ 道徳書簡集―倫理の手紙集」に続いて「ルキリウスへの手紙/モラル通信」という本を読んでいます。

目次

001:時間は唯一の資産

002:読書について

003:友情について

004:真の豊かさとは

005:哲学が約束すること

006:生き方を学ぶ

007:内面に見出す価値

008:哲学の使命

009:自己に充足する

010:自己の進歩

011:生き方のモデル

012:毎日を最後の日として

013:恐怖の克服について

014:避難場所としての哲学

015:心身へのきくばり

016:哲学は人生への指針

017:望ましき貧困

018:貧困の訓練

019:社会からの撤退

020:みずからの哲学を生きる

021:困難のもとは自分に

022:野心は奴隷精神

023:内面からの喜び

024:不安の克服

025:真の同伴者

026:死を学ぶ

027:自分の人生の完成

028:自己認識はすべての始まり

029:大衆的賞賛について

030:心安らかに人生から立ち去る

031:ライフ・スタイルの確立

032:ほんとうの幸福

033:学者批判と自立した思案

034:生き方と善の実現の一務

035:自己との調和

036:死と永劫回帰

037:全力で活路を切り開く

038:小さな言葉を豊かな思索へ

039:自然の節度

040:思索を穏やかに語る

041:賢者は超人的存在

042:虚栄の資産

043:生き方の評価

044:ほんとうの高貴さ

045:詭弁術批判

046:ルキリウスの著作評価

047:奴隷とのつきあい

048:言葉遊びと真の哲学

049:真実を表現する素朴な言葉

050:魂の治癒

051:歓楽の街バイエス

052:自己の改良と哲学

053:病んだ魂と哲学

054:運命への愛

055:別荘地にて

056:騒音と内面の静穏

057:トンネル初体験

058:プラトン哲学批判

059:健全な精神とは

060:自然の法則と私利私欲

061:より良き死を求めて

062:自分自身であること

063:友人の死に際して

064:精神的遺産の引きつぎ

065:自分探求、そして世界の起源を

066:美徳について

067:勇気という美徳

068:最良の旅立ちのために

069:彷徨のいましめ

070:死ぬ自由と勇気

071:高潔な生き方

072:魂の健康について

073:神々への接近

074:運命の受容

075:率直な語り/実感を言葉に、言葉を実感し・・・

076:生涯、より良い生き方を学ぶ

077:世界は劇場、人生はドラマ・・・

078:病苦の克服

079:美徳の実現

080:ほんとうの人間的価値

081:恩恵への感謝

082:死を克服する勇気

083:飲酒について

084:読むこと、書くこと

085:災悪は自由の放棄

086:スキピオの別荘にて

087:自己偽善の反省

088:学芸批判と哲学

089:ライフ・スタイルに規律を

090:歴史の起源を求めて

091:破局の覚悟を/リヨンの大火事

092:苦痛の中での幸福

093:太く短く生きる充実した人生

094:教えと忠告について1

095:教えと忠告について2

096:必然の災悪に立ち向かう

097:時代の腐敗について

098:喪失や滅亡はなぐさめ

099:死別の悲しみの克服

100:文体とライフ・スタイルの一致

101:毎日自己の最良の実現を

102:名声と称賛について

103:危害の予期

104:旅行の精神的効果

105:邪念について

106:新刊の予告

107:あらゆる事件は不可避

108:若き日々の回想

109:賢者の助け合い

110:裕福は虚栄

111:孤高の頂きに存在する哲学

112:更生不可能な悪徳

113:ストア派内の論争

114:現代風潮、著者のライフ・スタイルとそして文体

115:文体への過度な配慮

116:情熱について

117:言葉の浪費、無用な議論

118:善とは何か

119:自然の欲求と調和

120:美と高潔について

121:動物の自己への配慮のすばらしさ

122:昼夜逆転した生活

123:不測の事態は魂の試練

124:自分に固有な善の実現を

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Jean-Pol GRANDMONT - 自ら撮影, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=27620840による

感想

6章までしか読んでませんが、「倫理書簡集」に比べて読みやすいです。一度「ルキリウスへの手紙」で通しで読んでみて「倫理書簡集」を読み直したほうが手紙の内容の全体像がつかみやすそうです。「ルキリウスへの手紙」は口語調で意訳されているように思えたので、「倫理書簡集」の方が好みでした。

本のサイズは辞書サイズで大きいですが「倫理書簡集」よりはコンパクトです。ギリギリ持ち運びできるかもしれません。

もう少しセネカについては知りたいので「セネカ 現代人への手紙」「ローマの哲人 セネカの言葉」という本を読んでみたいと思います。

「道徳書簡集」と「ルキリウスへの手紙」の目次を比較

セネカの124通の手紙にはもともとタイトルはついてないため、訳者の方がタイトルをつけているようです。比較することで、訳の違いの傾向が少しイメージできるでしょうか。

No 「倫理書簡集」 「ルキリウスへの手紙」
001 時間の節約について 時間は唯一の資産
002 読書の散漫について 読書について
003 真の友情と偽の友情について 友情について
004 死の恐怖について 真の豊かさとは
005 哲学者の中庸について 哲学が約束すること
006 知識の共有について 生き方を学ぶ
007 大衆について 内面に見出す価値
008 哲学者の隠遁について 哲学の使命
009 哲学と友情について 自己に充足する
010 自分自身で生きることについて 自己の進歩
011 羞恥の赤面について 生き方のモデル
012 老年について 毎日を最後の日として
013 謂れのない恐怖について 恐怖の克服について
014 世の中を引退する理由について 避難場所としての哲学
015 筋肉と頭脳について 心身へのきくばり
016 哲学、ないし生活の指針について 哲学は人生への指針
017 哲学と富について 望ましき貧困
018 祭りと断食について 貧困の訓練
019 俗世の生活と引退について 社会からの撤退
020 教えの実践について みずからの哲学を生きる
021 手紙のもたらす栄誉について 困難のもとは自分に
022 中途半端な遣り方の無益さについて 野心は奴隷精神
023 哲学の真の喜びについて 内面からの喜び
024 死を軽視することについて 不安の克服
025 心の改造について 真の同伴者
026 老年と死について 死を学ぶ
027 永続きする善について 自分の人生の完成
028 不満を治す旅について 自己認識はすべての始まり
029 友人マルケリヌスの危期について 大衆的賞賛について
030 死に勝つことについて 心安らかに人生から立ち去る
031 魔女サイレンの歌声について ライフ・スタイルの確立
032 心の進歩について ほんとうの幸福
033 格言を学ぶことの無益さについて 学者批判と自立した思案
034 前途有望な弟子について 生き方と善の実現の一務
035 同じ心の持主の友情について 自己との調和
036 引退の価値について 死と永劫回帰
037 理性に従うことについて 全力で活路を切り開く
038 静かな会話について 小さな言葉を豊かな思索へ
039 過度と適度について 自然の節度
040 哲学者の談話にふさわしい話し方について 思索を穏やかに語る
041 われらの内なる神について 賢者は超人的存在
042 真の価値について 虚栄の資産
043 良心のやましさについて 生き方の評価
044 哲学と家柄について ほんとうの高貴さ
045 詭弁について 詭弁術批判
046 ルキリウスの新しい著作について ルキリウスの著作評価
047 主人と奴隷について 奴隷とのつきあい
048 哲学者にはふさわしくない詭弁について 言葉遊びと真の哲学
049 人生の短さについて 真実を表現する素朴な言葉
050 われわれの盲目とその治療について 魂の治癒
051 歓楽地と良き性格について 歓楽の街バイエス
052 教師を選ぶことについて 自己の改良と哲学
053 心の障害について 病んだ魂と哲学
054 呼吸困難(喘息)と死について 運命への愛
055 ヴァティアの別荘について 別荘地にて
056 閑静なことと勉強について 騒音と内面の静穏
057 旅の試練について トンネル初体験
058 存在について プラトン哲学批判
059 快と喜びについて 健全な精神とは
060 災いの祈りについて 自然の法則と私利私欲
061 死を喜んで迎えることについて より良き死を求めて
062 良き交わりについて 自分自身であること
063 友を失った悲しみについて 友人の死に際して
064 哲学者の仕事について 精神的遺産の引きつぎ
065 第一の原因について 自分探求、そして世界の起源を
066 徳の諸相について 美徳について
067 不健康と、苦痛に堪えることとについて 勇気という美徳
068 英知と閑暇な生活について 最良の旅立ちのために
069 安静と動揺について 彷徨のいましめ
070 死ぬべき適時について 死ぬ自由と勇気
071 最高善について 高潔な生き方
072 哲学の敵である実務について 魂の健康について
073 哲学者と帝王について 神々への接近
074 世俗的な娯楽からの逃げ場としての徳について 運命の受容
075 心の病について 率直な語り/実感を言葉に、言葉を実感し・・・
076 古の英知を学ぶことについて 生涯、より良い生き方を学ぶ
077 自分の命を取ることについて 世界は劇場、人生はドラマ・・・
078 心を癒す力について 病苦の克服
079 学問上の発見の報酬について 美徳の実現
080 世の中のまやかしについて ほんとうの人間的価値
081 善行(または恩恵)について 恩恵への感謝
082 死への自然の恐怖について 死を克服する勇気
083 酔払いについて 飲酒について
084 諸種の思想の収集について 読むこと、書くこと
085 幾つかの空虚な三段論法について 災悪は自由の放棄
086 偉人スキピオの質素な別荘について スキピオの別荘にて
087 質素な生活に賛成する若干の議論について 自己偽善の反省
088 自由な勉強と職業の勉強について 学芸批判と哲学
089 哲学の各部分について ライフ・スタイルに規律を
090 人間の進歩において哲学の演じた役割について 歴史の起源を求めて
091 ルグドゥーヌムの大火から学ぶべき教訓について 破局の覚悟を/リヨンの大火事
092 幸福な生活について 苦痛の中での幸福
093 人生の長さに対するその質について 太く短く生きる充実した人生
094 忠告の価値について 教えと忠告について1
095 基本原理の有益性について 教えと忠告について2
096 苦難に直面することについて 必然の災悪に立ち向かう
097 時代の堕落について 時代の腐敗について
098 運命の気紛れについて 喪失や滅亡はなぐさめ
099 子供を失った人への慰めについて 死別の悲しみの克服
100 ファビアヌスの書物について 文体とライフ・スタイルの一致
101 予め計画を立てることの無益さについて 毎日自己の最良の実現を
102 不死をそれとなく知らせることについて 名声と称賛について
103 人間が人間と付き合うことの危険について 危害の予期
104 健康の注意と心の平静について 旅行の精神的効果
105 自信を持って世間に対処することについて 邪念について
106 徳の物体性について 新刊の予告
107 普遍的な意志に従うことについて あらゆる事件は不可避
108 哲学への接近について 若き日々の回想
109 賢者との交友について 賢者の助け合い
110 真の富と偽の富について 裕福は虚栄
111 頭の体操の空虚さについて 孤高の頂きに存在する哲学
112 悪習に固まった人間の改造について 更生不可能な悪徳
113 心の活力とその属性について ストア派内の論争
114 性格を映す鏡としての文体について 現代風潮、著者のライフ・スタイルとそして文体
115 上辺の幸福について 文体への過度な配慮
116 自制について 情熱について
117 論理の巧妙さ以上に勝れている真の倫理について 言葉の浪費、無用な議論
118 高位を求めることの空しさについて 善とは何か
119 われわれの最善の供与者としての自然について 自然の欲求と調和
120 さらに徳について 美と高潔について
121 動物の本能について 動物の自己への配慮のすばらしさ
122 邪悪を隠すとばりとしての闇について 昼夜逆転した生活
123 快と徳との争いについて 不測の事態は魂の試練
124 理性によって得られる真の善について 自分に固有な善の実現を

参照

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